介護問題での相談内容でよく耳にする事なのですが
介護施設に入れるか入れないかって
大きな問題だと思うのです。
私は医療従事者として
「介護施設を利用する事は大いに賛成です。」とお伝えしています。
世間の風潮として、
親の面倒は子供が見るべきだとか
施設に入れるなんて可哀そうとか
言われる方が多いですが、そんな意見の方ははっきり言って
介護を甘く見ているんじゃないかと思うのです。
介護は甘くありません。
24時間体制でする労働と同じだと認識した方がいいと思うのです。
自宅で介護するのであれば
2~3人で交代して介護する事ができればいいのですが
普通のご家庭でそれは無理があると思うのです。
介護する側の余裕がなければできる事ではないと思っています。
ですから、他人の手を借りる事は決して悪い事ではないのです。
しかし、介護をされる親の意見として
「施設に入りたくない」
という気持ちも分かります。
ここで優しい方は
自分が楽になるために施設に入って貰いたいという主張は我儘なんじゃないか?
と悩んで苦しくなってしまうと思うのです。
これを我儘とするのであれば
親の「施設に入りたくない」は我儘ではないのか?
という話になります。
どちらも『我儘』として考えることが出来てしまうと思うのです。
どちらも『我儘』とするのであれば
どちらの『我儘』の方がこの先の未来を考えた時に
お互いに幸せになるのかを考える事が大事になると思うのです。
施設に入りたくない我儘を優先した場合
どの位の期間介護するかによっても違ってきますが
長期になった場合、どちらも共倒れしてしまう可能性の方が高いと思うのです。
では
施設に入って欲しい我儘を優先した場合
最初は寂しいかもしれませんが
24時間体制で看護してもらえて、入所した親はお友達ができたり
リクリエーションの時間があったりと楽しめる可能性が高いと思うのです。
そして介護する側であった自分には、
時間的な余裕もでき、相手にイライラをぶつけてしまって喧嘩になったりすることなく
空いている時間で顔を出したり、自分の事もできるので
問題が起こる可能性が少なくなると思うのです。
なので、
施設に入れる事は決して『見捨てる』事ではないと思うのです。
とはいえ
そのご家庭にあった選択をしていくことが大事になりますから
お互いがより幸せになる為の選択を考えて欲しいと思うのです。
社会の同調圧力により、罪悪感を感じる必要はないと思うのです。