民俗学

神様からの預かり物

七五三を民俗学的に考察してみると

とても面白いと思うのです。

三歳、五歳、七歳で御宮参りをする訳です。

そして、男性ならば元服。

女性ならば裳着。

それらの儀式を経て、成人になる訳です。

昔は

子供は長く生きることが難しかったのです。

今と違って色々な病気で命を落とす事が多かった。

ですから、当時の人々はこう考えました。

『成人するまでは神様からの預かり物』

子供はまだ人間ではなく、

神様からの預かったモノと捉えていたのです。

地方の風習では

一歳の時に一升のお餅を担ぐ儀式があるのです。

『一升餅』や『誕生餅』といいます。

これは、まだ肉体と魂がくっついていない為

重しを担がせて、幽世に魂が帰らないようにする為との謂れもあります。

神様からの預かり物ですから、

成長を『親である神様』に報告に行く為に

『御宮参り』をする訳です。

面白いと思いませんか?

スピリチュアルで、

『内在神』とか『ハイヤーセルフ』、『インナーセルフ』

と言われている事の意味が、

この民俗学的な見解により納得が行くと思うのです。

子供は神様からの預かり物

その子供が成人になる。

中身は変わらないと思うので、

内側に神がいると考えても

オカシクは無い訳です。

近年ではただの年中行事になってしまっている風習が沢山あると思うのです。

しかし、こういった意味合いを含めて

儀式を行ったり

ものの見方を変えたりするだけで、

見えてくるモノが全く違うと思うのです。

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